高コレステロール血症治療薬であるエゼチミブ(商品名:ゼチーア)。
コレステロールの生合成を阻害するHMG-CoA 還元酵素阻害剤(スタチン)とは異なる作用機序として、2007年より日本で発売されています。
エゼチミブはスタチンと併用だけでなく、単独でもLDLの低下作用があるのが特徴です。
エゼミチブの作用機序や特徴、服薬指導のポイントについてまとめました。
小腸にて胆汁性及び食事性コレステロールの吸収を選択的に阻害 ※
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小腸から肝臓へのコレステロールの取り込み低下
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肝臓でのコレステロール含有量が低下
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血液中の総コレステロール・LDL・TGが低下する
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小腸上部の刷子縁膜上に存在するNiemann-Pick C1 Like 1(NPC1L1)というコレステロールの吸収に関与するタンパク質に結合し、NPC1L1の機能を阻害。
エゼチミブはLDLの低下作用だけでなく、中性脂肪の低下作用(高値の場合は特に)、HDLの増加作用(低値の場合は特に)も報告されています。
エゼミチブ10mgを12〜52週、単独投与時の臨床試験の成績は下記のとおり。
総コレステロール | -13.1% 低下 312例中 |
LDL | -17.2% 低下 317例中 |
TG | -1.3% 低下 312例中 150mg/dL以上と高値の場合 |
HDL | +5.2% 増加 312例中 40mg/dL未満と低値の場合 |
引用元 ゼチーア錠 インタビューフォーム
小腸or肝臓で代謝
グルクロン酸抱合
CYPは介さない
胆汁排泄で糞中から排泄
参考資料
ゼチーア錠 インタビューフォーム
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