「レグパラ」高カルシウム血症の適応追加【協和発酵キリン】

協和発酵キリン株式会社は、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ®錠25mg・75mg:一般名 シナカルセト塩酸塩」に関し、「副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症」の効能・効果および用法・用量追加についての承認を取得した。
レグパラは、副甲状腺のカルシウム受容体に作用することにより、副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌を抑制する事で効果を発揮する薬剤である。

副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は再発の原発性副甲状腺機能亢進症に伴う高カルシウム血症とは?
原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)は、副甲状腺に発生する腫瘍等から副甲状腺ホルモン(PTH)が自律的に過剰分泌される疾患であり、PTH の高値により血清カルシウム濃度が上昇する。原因疾患としては腺腫、過形成、副甲状腺癌が知られている。副甲状腺癌を含むPHPT の治療には、副甲状腺摘出術(PTx)以外に確実な方法がなく、合併症等の問題でPTx不能なPHPT又はPTx施行後の再発PHPT及び副甲状腺癌では、高カルシウム血症のコントロールに難渋するケースがある。高カルシウム血症では倦怠感、多尿、口渇、腎障害等の様々な症状が発現し、高度の場合には高カルシウム血症クリーゼにより死に至ることもある。

「副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症」の治療薬は、医療上の必要性が高いと評価され、2010年12月に厚生労働省から協和発酵キリンに「副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症」についての開発要請があり承認取得に至った。

今回適応追加によって、今まで治療が困難であった副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症の患者さまに役立つことを期待したい。

レグパラ錠(高カルシウム血症)

 

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