心房細動は高齢者の不整脈とも言われており、高齢化が進む日本にとってどんどん増えていく疾患です。
心房細動は、高血圧、糖尿病、脂質異常症のようなcommon disease の一つとして考えられています。
私達、薬剤師もこれから多くの心房細動の患者さまと出会っていくでしょう。
薬物治療が非常に重要になる疾患なので、薬剤師の役割は大きなところです。
一緒に確認していきましょう。
【心房細動の分類】
日本人を対象にした心房細動の大規模臨床試験(J-RHYTHM試験)に登録された患者背景をみてみると、高血圧合併が40%以上、糖尿病合併が10%以上と診断されています。
つまり、高血圧・糖尿病の長い罹病期間の末に心房細動を発症することが多いと言われています。
慢性疾患でいつも通院している患者さまが突然発症することも多くあるということです。
心房細動患者の最大のリスクは、心房細動による血栓塞栓症、つまり心原性脳梗塞です。
心房内で形成された血栓は大きく、これが心臓から全身に飛んでいくことから生じるので、血管の中枢部で詰まりやすく梗塞になる領域が広汎になります。
しかし、心房細動患者は脳梗塞になりやすい患者となりにくい患者が混在しています。
心房細動患者の脳梗塞の危険性を反映するのに簡便なスコア『CHADS2スコア』があります。
CHADS2スコアは各患者の因子の有無に応じて加算して計算します。
これらの因子が全くない患者は合計0点、全部有する患者は合計6点となります。
CHADS2スコアに基づく治療指針を確認しましょう。
日本循環器学会のガイドラインでは1点以上の例で抗凝固療法を勧めています。
ぜひとも、薬局でも抗凝固薬を服用中の患者さまのスコアをチェックして、リスク管理してみましょう!!
次回は抗凝固薬(ワーファリン、NOAC)について紹介したいと思います。
【参考】
心房細動治療(薬物)ガイドライン(2008年改訂版)
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