もし薬局薬剤師がマーケット感覚を身に付けたら??

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

マーケット感覚

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」編集長の伊川勇樹です。

今ビジネスパーソンに最も支持されている経済ニュース番組といえば、テレビ東京系列の「ワールドビジネスサテライト」ではないでしょうか。

僕は、ニュースキャスターの大江アナウンサーのファンということもあり毎晩欠かさずチェックしています。

動機不純ですね・・・(笑)

このワールドビジネスサテライトで3月に入ってから、3度も取り上げられていたのが調剤薬局業界。

調剤市場はおそよ6兆円で、GDPの割合でいえばたった1%程度に過ぎないにも関わらず、日本を代表する経済番組で特集を組まれることは、これから僕達の業界は大きく変わっていくんだろうと感じています。

マーケット感覚とは「価値」を見極める感覚

タイトルのマーケット感覚ですが、

マーケットとは日本語で言えば、「市場」のことで、

市場とは、売り手と買い手がモノやサービスやお金などの「価値」を交換する場所と言われています。

では、
マーケット感覚とはどういうことかというと、

モノやサービスにどれくらいの「価値」があるか??
買い手はどれくらいの金額を払う「価値」があるか??
を見極める感覚

だと僕は考えています。

価格は買い手がきめる

たとえば、マクドナルドのホットコーヒーが1杯100円なのに対して、
なぜスターバックスのホットコーヒーが300円で売れているのか考えたことがありますでしょうか?

ホットコーヒーであればマクドナルドも、スターバックスも味に大差はないと思います。

それでもスターバックスのコーヒーが300円で売れるのは、

スターバックスの提供する空間、ブランドなどに300円を出す価値があると買い手が思っているからです。

仮にマクドナルドのコーヒーが300円に値上がりしたらどうでしょう??

僕ならマクドナルドではなく100円のセブンコーヒーを買うでしょう。

つまり、一般的なマーケットにおいて、価格は買い手(お客様)が決定しているのです。

今薬局薬剤師に求められるのはマーケット感覚

ワールドビジネスサテライトの調剤薬局特集での論点は「医薬分業に対して費用対効果がみえない」とのことでした。

調剤薬局は保険でカバーされているため、患者さんの負担は3割~0割、価格も国によって定められていることから、患者さんもこれまで料金に対して盲目的になっていた傾向があります。

しかし、マスメディアが調剤報酬について取り上げることで、今後ますます「調剤薬局の価値」に対して患者さんが敏感になってくることが考えられます。

調剤薬局に対するフィーは今後間違いなくメスが入れられてくるでしょう。

自分達の提供するサービスは、既存の報酬体系に見合った価値を提供できているだろうか??

自分達の提供するサービスが、
患者さんにとってどれくらいの「価値」があるのか??
常に問い続け、そしてサービスを磨いていく

「マーケット感覚」

が薬局薬剤師に求められるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

記事作成のサイトポリシーについてはコチラ

この投稿者の最近の記事

「伊川勇樹」のすべての投稿記事を見る>>

コメント欄ご利用についてのお願い

  • 薬剤師、薬学生、調剤事務、医師、看護師といった医療に携わる方が使用できるコメント欄となります。
  • 「薬剤師の集合知」となるサイトを目指していますので、補足・不備などございましたらお気軽に記入いただけると幸いです。
  • コメントの公開は運営者の承認制となっており「他のユーザーにとって有益な情報となる」と判断した場合にのみ行われます。
  • 記事に対する質問は内容によってお答えできないケースがございます。
  • 一般消費者からの薬学、医学に関する相談や質問は受けつけておりません。

※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。

お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。

ページトップに戻る