生活保護者、院内は原則後発品使用。数量シェア率75%を目標に

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

生活保護者、原則院内は後発品

「お金かからないから先発品で!!」

生活保護の患者さんにジェネリック医薬品を提案したところ、そのように言われ、必死に作り笑顔で対応した経験はないでしょうか。

厚生労働省は3月9日の会議で、2015年度から生活保護者の数量ベースのジェネリックシェア率が75%を達していない自治体に対して「促進計画」の策定を求める考えを示しました。

生活保護者のジェネリックシェア率が最も高い自治体は沖縄県那覇市の78.9%。最も低い和歌山県では45.6%となっており、75%に満たない自治体には、後発品の使用が進まない原因を分析し、具体的な対応を定める「促進計画」を策定させるそうです。一方で、達している自治体には「医療扶助」の適正化に関わる補助金の補助率を引き上げる方針とのことです。

また院外処方のジェネリックシェア率が61%に対して、院内処方は51.6%にとどまることから、院内処方は「医師が後発品を使用できると認めた場合、生活保護者は原則として後発品を使用する」とし、今後生活保護者に対するジェネリック医薬品使用に対する圧力がますます大きくなりそうです。

どうしても「ジェネリック医薬品」というと「マイナーなイメージ」を持たれてしまいますが、

小さくなった
苦みがマシになった

といった

「値段だけでないメリットをいかに伝えられるか?」

が普及のカギとなりそうです。

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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