【メラビアンの法則とは】薬剤師の接遇に活かせること

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

メラビアンの法則とは、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが1971年に提唱したもので、話し手が聞き手に対して与える影響力について、視覚・聴覚・言語の3つの手段に分け、それぞれの影響力の強さのバランスを示したものです。

視覚・聴覚・言葉の影響(メラビアンの法則)

下記のグラフのように話し手が聞き手に与える影響力について視覚情報(Visual)が55パーセント、聴覚情報(Vocal)で38パーセント、言葉(Verbal)は7パーセントの強さがあるといわれています。

薬剤師の皆さんもコミュニケーション研修など受けられた方は「メラビアンの法則」を一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか??

メラビアンの法則

メラビアンの法則の誤解・本当の意味

このメラビアンの法則は様々な研修などでも紹介されており、

「見た目が一番重要」
「話の内容よりも喋り方のテクニックが重要」

などと誤った内容で紹介されるケースがありますが、実際のメラビアンの実験は「視覚」「聴覚」「言語」それぞれ矛盾した情報が与えられた場合に、聞き手がどれを重要視するのかといったものなのです。

例えば、「笑いながら叱る」とか、「浮かない表情で褒める」とか。

⇒前者は、「叱りの言葉=言語情報」よりも「笑い=視覚情報」を優先して叱られている感覚にならない。
⇒後者は、「浮かない表情=視覚情報」の与える印象が強く「褒め言葉=言語情報」が伝わらない。

このように矛盾の中では『 言葉 < 視覚・聴覚』が成立するというものなのです。

しかし、メラビアンの法則にあるように視覚情報・聴覚情報は薬局において大変重要な要素であると思っています。

なぜなら、薬剤師の皆さんにとっては1日の内で接する何十人の患者さんの内の1人かもしれませんが、患者さんにとっては対応してくれる薬剤師は1人であるからです。

調剤中や監査中に眉間にシワを寄せた状態のまま患者さんに接していないでしょうか?

白衣が乱れたり、汚れたりしていないでしょうか??一方的に早口な説明になっていないでしょうか??

意外と患者さんは見ています。

調剤室では何かと神経を使いますが、

調剤室から一歩でたら患者さまの前ではニッコリ笑顔で穏やかに接すること

これもプロとしての大事な仕事であるように思います。

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

記事作成のサイトポリシーについてはコチラ

この投稿者の最近の記事

「伊川勇樹」のすべての投稿記事を見る>>

コメント欄ご利用についてのお願い

  • 薬剤師、薬学生、調剤事務、医師、看護師といった医療に携わる方が使用できるコメント欄となります。
  • 「薬剤師の集合知」となるサイトを目指していますので、補足・不備などございましたらお気軽に記入いただけると幸いです。
  • コメントの公開は運営者の承認制となっており「他のユーザーにとって有益な情報となる」と判断した場合にのみ行われます。
  • 記事に対する質問は内容によってお答えできないケースがございます。
  • 一般消費者からの薬学、医学に関する相談や質問は受けつけておりません。

※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。

お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。

ページトップに戻る