ラミクタール(ラモトリギン)にブルーレター「危篤な皮膚障害」

厚生労働省はグラクソスミスクラインの製造販売する抗てんかん薬、双極性障害治療薬ラミクタール錠(ラモトリギン) について、重篤な皮膚障害が発現し死亡に至った症例が報告されていることを踏まえ、 添付文書の「使用上の注意」を改訂するとともに、ブルーレター(安全性速報)を発行するよう指示した。

承認時から皮膚障害に関する注意喚起がされていたが、平成26年9月~12月の間に、ラミクタールとの因果関係が否定できない重篤 な皮膚障害を発現し死亡に至った症例が4例報告され、いずれも定められた用法・用量 を超えて投与された症例であった。

これを踏まえ、グラクソスミスクラインはブルーレターを発行し、医療従事者には下記の点を注意するよう呼びかけている

1.皮膚障害の発現率は、定められた用法・用量を超えて投与した場合に高いことから、 用法・用量を遵守すること。

2.発疹発現時には早期に皮膚科専門医に相談し、適切な処置を行うこと。また、発疹 に加え、発熱、眼充血、口唇・口腔粘膜のびらん、咽頭痛、全身倦怠感、リンパ節 腫脹等の症状があらわれた場合は、直ちに本剤の投与を中止すること。

3.重篤な皮膚障害の発現率は、小児において高いことが示されているので、特に注意すること。

4.患者又は家族に対し、皮膚障害の初期症状があらわれた場合は直ちに受診するよう指導すること。

またラミクタール服用中の患者には

「発疹、発熱(38℃以上)、目の充血、唇や口内のただれ、のどの痛み、体がだるい、 リンパ節のはれ等の皮膚障害の初期症状があらわれた場合は、すぐに医師・薬剤師に 相談して下さい。」と呼びかけている。

【製品情報】
製品名
ラミクタール錠小児用2mg、同錠小児用5mg、同錠 25mg、同錠 100mg

一 般 名
ラモトリギン

効能・効果
・てんかん患者の下記発作に対する単剤療法
部分発作(二次性全般化発作を含む) 強直間代発作
・他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対す る抗てんかん薬との併用療法
部分発作(二次性全般化発作を含む)
強直間代発作 Lennox-Gastaut 症候群における全般発作 双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制

作用機序
ラモトリギンは、脳内の神経の過剰な興奮をしずめて、てんかん発作を抑える。ま た、双極性障害における気分の変動を抑える。 (ナトリウムチャネルを頻度依存的かつ電位依存的に抑制することによって神経膜 を安定化させ、グルタミン酸等の興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。)

コメント欄ご利用についてのお願い

  • 薬剤師、薬学生、調剤事務、医師、看護師といった医療に携わる方が使用できるコメント欄となります。
  • 「薬剤師の集合知」となるサイトを目指していますので、補足・不備などございましたらお気軽に記入いただけると幸いです。
  • コメントの公開は運営者の承認制となっており「他のユーザーにとって有益な情報となる」と判断した場合にのみ行われます。
  • 記事に対する質問は内容によってお答えできないケースがございます。
  • 一般消費者からの薬学、医学に関する相談や質問は受けつけておりません。

CAPTCHA


※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。

お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。

ページトップに戻る