愛媛大学医学部付属病院薬剤部は、2012年に同病院において薬剤師の薬学的介入によって重大な副作用や、重篤化を回避した推定経済効果を年間約2200万円と発表した。
医薬品副作用被害救済制度による被害支払額や、国内外のプレアボイド報告の各症例を参考に経済効果を算出している。
薬剤師の関与によって重大な副作用の発現やその重篤化を回避できた症例として
◆HBs抗原陽性患者にHBV感染未治療の状態で化学療法が開始されたのを防ぎ、化学療法を延期してエンテカビルの内服を開始した。
◆絶食下でのステロイド内服患者におけるステロイド胃潰瘍が未治療であったのを、薬剤師の介入によってPPIの内服が始まった。
などが挙げられ、その他に「がん化学療法への介入」、「薬剤処方提案」、「経静脈的な抗菌薬療法への介入」などをプレアボイド件数209件(2012年度)を12種類の項目に分けて経済効果を算出している。
これまでは残薬の削減による経済効果にフォーカスされる事が多かったが、副作用の発現防止、重篤化の防止の観点からの経済効果こそが真の薬剤師業務としてのアウトカムではないだろうか。
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