こんにちは!
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」webデザイナーで京都薬科大学4年生の中野清香(さやか)です。
社会で活躍する現役薬剤師さんをご紹介してきました当コラム、今回は「薬学生が気になる薬学生!」ということで、初の薬学生をご紹介いたします!!
今回ご紹介するのは・・・・・・
京都薬科大学4年生・吉留利香さんです!
吉留さんは、薬学生でありながら精力的に学外での活動に取り組んでおられます。
「OSCE & CBT を目前に控え、日々多忙な彼女が尽力していることとは?」
可愛い笑顔からは想像できない、ストイックな日常に迫ります!
薬学部に入ってから、2012年秋から2年半に渡って日本医学会総会主催の医療チーム学生フォーラムにて『2050年の医療』についてプレゼンを行ったり、TEDxKyoto で学生ボランティアとしてチームをまとめたり、品川のMicrosoft社にてMedical Future Fes (MFF) でワークショップをしたり・・・と、
どこから聞けばいいか分からないほど活発な吉留氏。経歴からも想像できますが、『明るく・笑顔で・ハキハキと』といったような、絵に描いたようなスーパー女子です!薬学の世界だけに留まっていてはいけない、と強い意志を持った彼女のルーツや今後のビジョンは?
まずは彼女の話を聞いてみましょう。
吉留利香(よしどめりか)です。大学に入ってからは、医療×◯◯ といったところに注目して、一般の方や学生に向けてアプローチしてきました。現在は、他大学の友人とタッグを組んで、医・薬・看護学生に向けて『多職種連携』に取り組んでいます。
吉留さんの活動内容は?
━ 多職種連携! 「チーム医療」という言葉が広まってから、医師だけでなくいろんな職種の専門性が、より意識されるようになりましたもんね。どんな活動をされているんですか?
チーム医療に関して強く主張しよう!というプロジェクトではないんです。それはもうみんな知っていると思うので(笑)。 具体的には、患者さんの周りっていろんな職種の人がいますよね。医師や薬剤師、看護師、理学療法士、臨床検査技師など。
でもそれぞれの職種が何に強くて、こういう時は誰に頼めばいいのか、意外とみんな知らないと思うんです。知らないと連携できないし、技術以外のところで問題が起こってしまったりする。そういうところを学生のうちからみんなで共有できたらと思っています。
━ なかなか学校では学べないところですもんね。
はい。よく言われるコミュニケーション力やチーム医療が必要なのは大きく言われていますが、じゃあその先には何が見えるのか?を学生同士で話し、それをきっかけに、それぞれの学部として、どういう方向に進んでいくのかを考えられたらと思います。人と繋がるためにも、まず自分のことを知ってほしい。
薬学部を選んだきっかけは?
━ なるほど!ちなみに吉留さんは、いろいろな医療系の職業がある中で、なぜ薬学部を選んだのですか?
薬学部を選んだ動機は、ぶっちゃけると、薬剤師になりたい!ではなかったんです(笑)。医療に問題を感じていたり、強い使命感があった訳ではないんです。最初は、大好きな姉を真似て中学受験をし、医学部を目指していました。でも、やっぱりそんな他動的なモチベーションじゃ、上手くいかなかったんですよね(笑)。
成績も伸びず、センター試験も大ゴケ、浪人は絶対に許されない…、ってなったときに、薬剤師の母が『薬学部はどう?』と言ってくれたのがきっかけです。今となっては、もっと良くしたい!!と思うところがたくさんあって、毎日楽しいです!
━ お母さんの影響もあったのかもしれませんね!医療つながりで薬学部に進みつつ、学外に出て色々やってみようと思ったきっかけは何だったのでしょう?
純粋に友達が欲しかったからです。単科大学に進んだので、薬学部以外の大学生は何をしてるんだろう?というのを実際に会って知ることができるというのが大きかったです。
TEDxや学生フォーラムに関わることになったのも、やってみない?と声をかけてもらって片っ端からやってみたら、今になっていました。幸いなことに、動機云々よりも前に、課題が目の前にあったのがこの四年間でした。
将来のビジョン
━ 将来のビジョンを聞かせてもらってもいいですか?
薬剤師と世間を近づける仕事がしたいです。現場について自分の言葉で語ることはできませんが、薬剤師への印象や評価が良くないのは分かります。”医薬分業は薬剤師が儲かるため” とか”添付文書読んでるだけなのになぜ薬剤師が必要なの?” とか。せっかく6年かけて資格取って、さあ働こう!ってときにそういう印象があるのは悔しいじゃないですか。
大学の授業に外部から来てくださった先生から ”薬剤師ができることはたくさんある。薬剤師のアピール不足が原因なんだ。” というお話があったのですが、では具体的にどうしたらいいのか?と質問したら答えが返ってきませんでした。必要だと分かっているのにやっていないんです。でも母を見ているとすごく忙しそうで、とてもそんな余裕はなさそうでした。やっていないんじゃなくて、出来ないのではないか。だったら、現場の薬剤師の声を伝えるプロがいてもいいんじゃないか?そう思ったんです。
━ 「TEDx Kyoto」や「医療×IT」といった学校外の活動で、薬学生が外の活動に参加する意義や「こんな変化があった」ということはありますか?
薬学生なのになんでこんなことしてるの?と言われることがとても多いです。嬉しい反面、違和感もあったりしたんですけど、私と関わったひとの認識は変えられたんじゃないかと思います。
薬学生への思い
━ 最後に伝えたいこと
『目立ちたがりだ』『中身がない』って言われることも多いです。薬学生なのになんでこんなことしてるの?って言われると、嬉しい反面、違和感もあって。やってみなくちゃダメって言うか、やるのが難しいのに、”意識高い系” とかいう言葉のせいで、外に行くのを躊躇ってしまうのが本当にもったいないです。
自分でも、めちゃくちゃ生意気で青臭いと思います。でも自分の中で、私はこれがしたいんだ!っていうのが今までの4年間で固まったし、いろんなことに挑戦したいので、これからも積極的に伝えていきたいです。あと、大人ってもっと冷たいと思ってたけど、自分の気持ちに理由と情熱があれば、耳を傾けてくれるっていうことを学生に伝えたいです!
━ ありがとうございました!これからも吉留さんの活動は目が離せませんね!また次のプロジェクトが終わったら是非取材させてください!
インタビュアー 中野清香(京都薬科大学) 写真 光岡諒介(京都薬科大学)
活動内容
医療チーム学生フォーラム
日本医学会総会(医師達の集まり)にて「医療×IT」というテーマで発表。多職種連携を意識する先駆けとなったプロジェクト。多職種連携やチーム医療というワードはよく耳にするけれど、学生の間から相互理解に努めるべきではないか?医・薬・看護の三学部から、カリキュラムや求められる人材、卒後進路などについてプレゼンテーションが行われた。第一回目は京都薬科大学にて、第二回は梅田のスカイビルにて開催され、満足度98%を達成した。
TEDxKyoto
Medical Future Fes (MFF) @品川Microsoft社
在宅医療、救急外来、災害医療をテーマに「こんな街に住みたい・働きたい医療タウン」をテーマに、医療系学生に将来の自分たちの労働環境について考えてもらう。現在開発されている・実際に使用されている最先端技術のアイテム100個が記載されたアイテムカード3枚を引いてもらい、テーマに関連付けた医療タウンを Surface Pro2 に描くという二日間のワークショップを行う。
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